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丹生 Sensation
[20101021]
三重県松阪市のホテルで目を覚まし
二日目の佛像を求めて巡る旅が始まる
朝田地蔵
〒515-0027
三重県松阪市朝田町427
0598-51-8661
平安前期弘仁期の地蔵、紳士な住職に案内されて拝観します。
重量感のある地蔵。動きはすくないもののその分衣紋が動くに動く。
本堂の脇には出開帳のために制作されたという
本尊そっくりの地蔵が置かれている。
二体の地蔵菩薩
望む景色は違うが、精神は繋がっている
瓜二つの地蔵がこの朝田寺に特別に宿る
風習を反映していた
「
わしが死んだら、朝田の地蔵へ。掛けてくれよ振袖を
」
朝田寺の本堂の屋根には今年亡くなった死者の着物が吊り下げられてます。
お盆を使って着衣を炎として天に昇華させていく
彼らの想いをしっかりと身近に寄り添って
浄土へとしっかりと運んでいく鎮魂佛。
この二体の地蔵は特別なものに感じました。
死界に近い場所、有る意味でオドロオドロしい場所の
不動明王はなぜかとても優しい顔をしていたのも印象的でした。
平安期の地蔵がもう1体あったそうですが
紳士な住職はその像を知り合いにあげてしまったという
エピソードもこの素敵な住職の人柄を反映しているように
感じました。
空釈寺
〒519-2184
三重県多気郡多気町三疋田97
0598-38-2692
多気町の田園の中にある小さなお堂
二体の十一面観音が収められているのですが
年に2回の開帳。今回は残念ながら、縁がありませんでした。
でもお堂のすぐ脇にポツンと
置かれた木造のベンチが妙に自分を惹きつけるものがありました。
普賢寺
〒519-2177
三重県多気郡多気町神坂
0598-37-2888
収蔵庫に駆けつけるとすでに女性が
綺麗に掃除をし、待ってくださっていた
“神坂”という場所には以前は7寺あったものの
織田信長の焼き討ちの影響によってあたりの寺院は
焼かれてしまい、この普賢寺だけが住居と見間違われたため
兵の侵略から免れることができたそうです。
我が国最古の普賢菩薩として
自分が今まで見てきた普賢菩薩の形相とはまた異なった印象。
密教的な尊像としては普賢延命菩薩のような印象を
受けました。
“一番最後に運ばれて、一番最初に戻ってきた
奈良国立博物館のもっともいい場所に360°見渡せる形で展示してくれた”
お寺の方のこの像に対する愛情が
美術院の館主としてはじめて手がけた西村公朝さんや松浦さんとの
思い出話の中から伺えました。
本堂のなかにある十一面観音も鎌倉期だとは思いますが
やや頭が大きく一見すると愛らしい十一面観音ではありますが
その鼻筋を中心とした鋭角なラインは大層な仏師の手による
ものであると伺えます。
丹生大師神宮寺
〒519-2211
三重県多気郡多気町丹生3997
0598-49-3001
住職とともに薬師堂にて般若心経を唱え
本堂にある十一面観音を拝みます。
最近はこういう像を見ると本当に地元に
愛されたんだろうなーという、人々の顔が
浮かんでくるようになりました。
住職のテンポがとてもユニークで
この住職とともに地方色豊かな体験ができました。
お昼はこの神宮寺のそばにある
田舎料理のお店まめやへ。お母さんと地元の食材で作られた料理は
素朴でとても美味しかったです。
〆は豆乳ソフトクリーム
近長谷寺
〒519-2176
三重県多気郡多気町長谷
0598-38-1117
城山の山の中でしばらく歩きつづけて出会った衝撃
本堂には6m60cmの十一面観音
このあたりでよく採取された水銀被害を弔うための十一面観音
だそうですが、まさかこんな山奥にこんな巨大な仏像があるとは。
数軒の集落で後継者がいない、、でもそんなコト気にしたって
しょうがない、まぁその時考えればいいか、という
なんとも三重県の人らしい。
自分のまわりの三重県人は
わりとそういう人が多い傾向にあるのかな
庫裏の中にある大日如来。こちらも朝田寺と同じで
この地域の死者はこの大日如来の前にやってきて
大日如来のもと誘われる、そんな話に思いをはせながら
見る如来像はまた特別な仏像のように感じられました
『丹生』という名前は朱砂・辰砂ともいわれ、
水銀(Hg)の原鉱石である硫化水銀(HgS)のこと)を生ずる意味だそうです
瀬古集会所
〒515-2603
三重県津市白山町川口2022
059-262-5881
多気町から北上して合併して津市になった白山町へ
白山町には魅力的な仏像がたくさんありますが
今回はまた異色な場所、集会所・・・つまりは公民館
川口小学校に隣接された集会所にて
館主の方と教育委員会の方2名に迎えていただきました。
中央に旧高田寺の像が二体薬師と
十一面観音が並んで陳列されその前で
すでに並べられた座布団に座って
先のお二方の丁寧なご説明に耳を傾けました
厨子が小さすぎてしまったがために背中を削られてしまったという
ちょっと残念な十一面観音、薬師如来はこの公民館という場所には
少々窮屈そうだった
十一面観音は右足の踵を持ち上げ
まさに今、人々を救いにいかんとしている姿
トロフィーと仏像そしてその先に
調理室という異色な空間は訪問台帳を確認する限り
名だたる人々が訪問されており、多くの人の関心を集める
場所なんだと感じました。
この白山町はワケあって今後自分は幾度となく
訪問することになるかもしれなく
その挨拶の訪問となりました。
ここで教授とスパロウさんとはお別れ、
今回も大変お世話になりました
泉橋寺
〒619-0204
京都府木津川市山城町上狛西下55
0774-86-2426
再び木津川を上り次の現光寺の訪問予定時間まで
少しあいだがあったので、すぐに訪問できるお寺として
木津川の川べりにあるこのお寺に訪問することになりました。
以前あったお堂が江戸に災害で消滅し
その残骸として、鎌倉の大きな地蔵菩薩が鎮座します。
石像ながら良型の地蔵菩薩、なによりもこの像のまわりで
子供たちが鬼ごっこをしていたのが印象的だった
今も昔もこんな風に子供たちをみまもりつづけていたんだな、、
そしてこれからも見守りつづけてもらいたい、そんなことを感じました
現光寺
京都府木津川市加茂町北山ノ上
西光寺のすぐ側にあるにも関わらず
ちゃんとした案内もなく、さまよいながらやっとお寺に続く道を
発見し、雑草をかき分けながら進んだ先に現光寺を見つけることができた。
収蔵庫に収められてあった十一面観音を見て
一同ため息をもらす。小ぶりな像ながら完成された日本美の秀逸というよりも
この寺の風貌からすれば逸脱しているほどの作品に
驚きただただため息をもらす。
像に関する詳細記述はないものの慶派仏師の作品であるとされており
頭頂の化仏の密度は向源寺十一面観音、
カラダのラインは円城寺の大日如来にその面影を感じます。
これらから感じるに自分の中では国宝指定なども時間の問題ではないかと。
これほどの像がこの廃寺の中にあるということが佛像巡りの楽しさの可能性を
強く印象に残す訪問となりました。
現光寺を出ると日は落ちかけ夜を迎えます
大阪・奈良それぞれから初めましての佛友さんを歓迎し
佛像談義に花を咲かせ夜は深まっていく。
お酒を酌み交わし、自分の好きな佛像について話ができるのは
至上の幸福、素敵な人々とともに奈良で素敵な時間を過ごしました★
テーブルの上が汚いw
2010-10-21(Thu) 03:19
旅綴【三重】
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コメント
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from にっひ
朝田寺のお地蔵さんは前から気になってたけど、立派だね。
法隆寺のお地蔵さんみたいな力強さを感じました。
あと十一面さん!顔立ちが端整すぎる!
これは心震える出会いだろうなあ。
2010-10-21(Thu) 09:28 |
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□
にっひさん from yoshiki
地蔵パワフルだよね
体を張って守ってくれそう
法隆寺の地蔵かー、どんなんだろう調べてみる!
ほんと現光寺は素晴らしいよ
震える!
拝観なかなか難しいけど機会があればぜひ!
2010-10-21(Thu) 11:44 | URL | #- [
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迦楼馬 (03/27)
こんばんわ、お疲れ様でした。
いつの日か関西方面での開催を五劫思惟の想いで待っていますね(笑)
村石太い&しなもんてぃー (02/16)
孔雀明王 仏像 愛知県で 検索中です。
時折 孔雀明王の真言を 寝ているとき 唱えています。
名古屋に 孔雀明王が ご安置 されている寺社は ないかなぁ
宗教研
こばりん (01/13)
輪島を旅したとき立ち寄りました。素晴らしい仏像でした。
yoshiki (12/23)
不空さん
神像もたせてもらえるんですかw
安産寺年明け御礼参りをさせてもらう予定です。
ことし一年お世話になりました。
不空 (12/17)
正覚院 → 正覚寺
不空 (12/17)
安産寺が一番というのは、今年を表してるね! それにしてもたくさん相変わらず行ってるね!だめだよ、地蔵尊に怒られるよ(笑) 山形のは、開けてくれて良かったですね、巨
株取引の流れ (11/20)
とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。
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