赤穂浪士で有名な兵庫県赤穂市尾崎にある普門寺を訪問した
赤穂八幡神宮から脇道を登って3分ほどのところにある尼寺である

本堂の中央に平安前期~中期のとても大きな千手観音坐像が坐する。

体躯や顔つき、伸びやかに表現された仏手、その全てが量感に満ちている。
表情は目を細め微かに微笑を浮かべる。化仏は体躯や本尊面と
比較すると小ぶりであり、あくまで本体の仏面や体躯、仏手に
スポットを当てるかのようなアプローチが伺える

量感のある平安時代前期~中期の千手観音としては
香川県屋島寺像

大阪府高槻市安岡寺像などが有名である

この三尊の中ではこの普門寺像が最も大きく彫られており
また拝観環境もすぐ近くまで近寄ることができることから
千手観音が放つ力を間近で感じることができる


またこの普門寺は尼寺である
訪問した時も檀家の女性たちが集まって
庫裏の中で御詠歌を奏で歌っていた
夏が秋の訪れを名残惜しんでいるかのような
秋の空にその歌声が響きわたっていた
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